「手揉み製茶」は蒸した茶葉を「ほい炉」と呼ばれる乾燥台の上で、手で揉みながら乾燥させ、せん茶やかぶせ茶・玉露を作り上げる伝統技術です。

白川町では、1980年(昭和55年)に手揉み製茶技法の伝承と製茶技術向上を目的に「白川町茶手揉保存会」が発足し、静岡県に伝わる手揉製茶技法「青透流」を習い、現在は全国の標準手もみ製法に基づき、白川茶独自の特長を考慮しながら、「白川茶手もみ保存会」と改名し、「全国手もみ茶振興会」の一員として伝統文化と技術の伝承を行っています。

保存会の会員数は26名で、全国の品評会や競技大会への参加を始め、実演イベントへの参加、町内外の小学生の手もみ体験など、積極的に行っています。昨年の品評会では、会員3名が1等から3等に選ばれ、技術の高さが評価されています。

令和6年12月には、蒸した茶葉を昔ながらの手作業で乾燥させて仕上げる伝統技術、「手揉み製茶」が国の「登録無形文化財」に答申され、高度な技術を持つことが認められた会員で結成される「手もみ製茶技術保存会(事務局 静岡市)」が保持団体に認定されました。白川茶手もみ保存会からは3名が手もみ製茶技術保存会に属しています。

白川町のYouTube公式チャンネルで手揉み茶製造の様子

体験学習を希望される方は、白川町役場農林課農務係(☏0574-72-1311)までご連絡ください。

所在地
岐阜県加茂郡白川町河東3537-1
備考
手もみ茶伝承施設 白川町飛騨美濃特産名人の館「茶・ちゃ・チャ」では、不定期で手もみ茶の実演や手もみ茶体験が行われている。 「登録無形文化財」は、生活文化や芸能、工芸技術などを幅広く保護していくため、3年前に設けられた制度で、「重要無形文化財」に指定されていない文化財のうち、特に保存や活用が必要なものが対象。 「手揉み製茶」は生活文化に関わる歴史的な意義があり、茶葉の形や色、それにいれたお茶の味や香りといった評価基準も確立された技だとして評価されました。