戦前、白川町佐見地区にはいくつもの歌舞伎小屋があり、地域の人々の楽しみとして親しまれていました。しかし、老朽化や伊勢湾台風の被害により昭和29年を最後に姿を消し、地歌舞伎の灯は一時途絶えました。
その後、平成3年に地元の愛好家たちによって復活し、以降隔年で公演が行われてきました。
令和6年からは会場を旧佐見小学校の体育館に移し、毎年開催しています。体育館内には地元の大工らの手によって立派な舞台が設けられ、会場に足を踏み入れるとまるで芝居小屋のような雰囲気に包まれます。
佐見歌舞伎は、子どもから大人まで地域の人々が役者や裏方として参加する手づくりの公演です。高齢化が進む中山間地域において、伝統芸能を守り継ぐ大切な役割を果たしています。
また、「佐見歌舞伎伝承教室」では、三味線や寿式三番叟、白浪五人男などを小中学生に伝え、地域の学校とも連携しながら後継者育成にも力を注いでいます。
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